開設者のプロフィール 上田 正巳 経済誌でライターを勤めるかたわら札幌市内のベンチャー企業経営者を組織化した「上勇会」を運営。2000年5月に中小企業向けクラウド・コンピューティング・サービスを手がける株式会社イー・カムトゥルーを設立。
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2005年 11月 27日
構造計算書偽造問題にちょっと便乗してみる。
この種のことが露見するには、大概の場合、ある種の意図がある。リーク元がある。ウォーターゲート事件のディープスロートなんかの事例を見れば明らかなように。 謀略史観的に見ると、この件で得するのは誰か? まず、ひとつには「安い」ということは疑ってみる、という常識があらためて植え付けられた。逆に言うと、「きちんと作っていれば、そこそこの価格にはなるんですよ」という口実を事業者に与えることになった。デフレからの脱却である。 建築だとか設計に関していうと、ほとんど事業者間に差別化要素はない。だから談合だとか、価格競争に向かう。土建屋とかマンションデベの世界で新興勢力が伸していくには、談合破りだとか業界の因習を打破するような価格戦略が必要だ。今までの業者で困っていないのに、新しい業者が割って入るには、接待だとかキックバックだとか、ダンピングだとかを抜きにしてはありえない。消費者だって、同じマンションを買うなら、三菱地所だとか住友不動産だとかに頼んだ方が安心だろう。それでもヒューザーだとかなんちゃらを選ぶのは、物件の供給量の問題であり、価格の問題だと思われる。 後発の新参者であるヒューザーがシェアを拡大していくには、消費者のマインドをとらえた商品戦略や低価格の訴求力があったことは間違いない。今回は造りをケチった安普請で安く上げたから大問題なのだが、企業努力や戦略的な価格政策で安い住宅を供給することは悪いことではない。従来の常識にあぐらをかいた既存業者に風穴をあけるのは、常に新規参入者のチャレンジに他ならない(あくまでもヒューザーが使った手はイリーガルであるが)。 だが、馬鹿なワイドショーメディアは、安い業者は何かある、というイメージを強固に植え付けている。既存の大手業者にとっては一定の利益水準を確保しやすい土壌ができあがった。 「きちんとした建物は、そこそこいい値段するんですよ」とね。 ハードというかインフラ整備で国中に金をばら撒いて経済を回してきた時代は終わったのだ。にもかかわらず、今までのなごりで日本にはゼネコン、デベロッパーの事業者数が多すぎる。この建設会社じゃないとこの工事はできない、という分野なんかは、海洋土木などを除くとほとんど見当たらない。だから、食べていくには間引きが必要だ。 今回の偽造事件で得をするのは、老舗の大手ゼネコンや大手のデベロッパーである。「やっぱり、きちんとしたところじゃないと」と一般消費者は考えるだろう。新興の有象無象系の業者にはアゲインストが吹く。限られた土建マーケットのパイを争奪するからには、参加者数(プレーヤー)を減らすのが一番である。 これもひとつの構造改革ってわけだ。
by masami-ueda1
| 2005-11-27 21:18
| 暴論
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Comments(1)
Commented
by
現場所長
at 2005-11-28 00:25
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私は所長という立場で、建築物の監督員として働いています。
今回の事件、あまりにもひどい話ですが、多かれ少なかれ殆どの建築物で似たようなことが行われています。あれほど酷くはありませんが・・。 構造的な部分は充分な構造計算に基づく施工図面に従った施工を行っていますが、施工方法による効率化を図っています。(悪く言えば手抜きですが・・) 私も出きればこういうことを指示したくはありませんが、会社からの要求、ひいては営業の受注額、マクロ的に見ればそれは市場の相場から要求されているものです。 たとえそれが、最大手のデベロッパー様の物件であっても、現状はそこまでのギリギリのことをやらないと足が出てしまうのが現状です。 新手のデベロッパーの物件の見積をしたこともありますが、私では思いもつかないような事をしない限りは完成しえないような価格設定です。 これから更なる競争の後に生き残る建設関係業者は、ヒューザー・木村等を上回る常識を持った企業だけになると思います。とても残念なことですが、これが建設業に携る現場からの声です....。
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